安川さん: アフレルの親会社は、福井県にあるシステム開発会社の永和システムマネジメントになります。その創立20周年記念事業として、新しい事業企画を立ち上げる話がありまして、現在のアフレルの代表である小林が企画し、親子向けのロボット教室をスタートしました。 今でこそ、プログラミングやエンジニアの職業が社会認知されていると思いますが、20年前はプログラミングって? エンジニアって? という感じだったと思います。お父さんのお仕事ってなに? ということが、こどもたちになかなか伝えられなかったんです。 「こういうことがプログラミングだよ、こういうことをお仕事にしてるんだよ」ということを伝えたい思いもあり、こどもたちにプログラミングを体験してもらう場を作りたかったので、親子ロボットプログラミング教室を始めた、というのが、そもそものきっかけです。
安川さん: そうです。もともと永和システムマネジメントは金融系や医療系のシステム開発をしていたのですけれども、それらをこどもたちに体験してもらうわけにはいかないので、「やはりものが動くということが一番わかりやすいよね」ということで、レゴの初代のマインドストームにRCXという黄色いロボットがあったのですけれど、それを使って親子向けに教室を実施したという経緯があります。
安川さん: その事業は永和システムマネジメントの一事業部になったのですけれども、弊社はいろんなロボコン活動にも携わっておりまして、その1つにETロボコンと呼ばれる組み込み系のコンテストがあります。その当時は、まだUMLロボコンという駆け出しだったのですけども、組み込み業界でそういったことをやろうという話がありまして、そこに携わっていきながら、ビジネスとしてもできるんじゃないかということで、スタートしたのが企業の発足です。
砂田さん: レゴのプログラミング教材には、その前からEV3やNXTとか、先ほどご説明したRCXなど、いろいろなシリーズがありまして、全体を通したレゴ社の理念としては“ハンズオン”、つまり手を動かすということをテーマにしています。 聞くより目で見た方が印象に残るし、目で見るより体験する方がきちんと習得できるということで、手を使って何かを表現したり、プログラミングに限らず、STEAMであったり、よりクリエイティブなことをやりたいということで、教材も時代に合わせて少しずつ変わってきたかと思います。
SPIKEプライムは今までよりさらに自由に表現ができるキットになっています。今までのレゴ エデューケーションのプログラミング教材はロボティクスの印象が強かったと思いますが、SPIKEプライムは見た目もキャッチ―でカラフルであったり、組み立てやすいパーツが追加されていたり、よりエントリーしやすい教材です。今まで興味を持たれなかった方にも手に取っていただきたいということで、ロボティクス感よりはクリエイティブな、プログラミングもやりつつ何かを創造することをテーマに教材を作りました。
砂田さん: レゴブロックがベースなのでいろんな組み立てをやり直せるとか、こちらがある程度用意している組み立てはありますが、そこに自由にアレンジを加えられる部分ももちろんあります。さらに今回は絵を描いたりすることもやってほしいというのがありまして、ペーパークラフトも付けています。レゴブロックに限らず、自由に何かを創造する、作り上げることに力を入れました。男女とか理系が苦手とかにこだわらず、みなさんに手に取っていただきたいですね。
水澤さん: SPIKEプライムのアプリの中にも組み立てモデルは用意されていますが、日本のこどもたちがより楽しんで取り組めるようにアフレルオリジナルワークブックを用意しました。
砂田さん: ベースとしては環境問題であったり、街の中で起こる問題であったり、SDGsのようなテーマが毎回決まっています。自動運転や海の環境の問題などをテーマにしているのですが、子どもたちにとってはそのようなテーマが表に出ると、とっつきにくい部分があると思います。ですので、ワークブックの登場キャラクターと一緒に、街で起こった問題を一緒に解決していこう、というストーリーにして身近な社会問題を自然に考えられるよう作成しています。
水澤さん: エントリーしやすく、かつ、慣れてきたら難しい課題へのチャレンジやオリジナル作品づくりにも取り組める奥の深さが本教材の魅力です。各ご家庭で、子どもたちが自分のペースで、それぞれ異なる興味関心を掘り下げ、楽しみながらこれからの時代に必要とされる論理的思考力や問題解決力を身に付けていってほしいと考えております。 そのために、新たなワークブックやコンテストなど、子どもたちがチャレンジする機会を今後も提供していく予定です。また、コンテストなどのイベントをオンラインで開催しながら、可能な限りみなさまのご意見を伺って、それを今後のサービスに反映していこうと思っています。
水澤さん: ゲームプログラミングのような画面の中で完結するプログラミング教材と比較すると、ロボットプログラミングの「自分で触ってみる」体験は、より学びが定着しやすいという特徴があります。また、レゴ社には「Learning through play(遊びを通した学び)」という考え方があります。子どもたちが教材に取り組むと必ず「うまくいかない」「思い通りに動かない」という体験をします。それを乗り越えることで、楽しみや喜びがもっと大きくなり、それが学びの原動力になると、レゴ社は提唱しているんです。 子どもたちにはSPIKEを通して、まさにそういった体験をしてもらいたいです。男女問わず、今までロボティクス的なことが苦手だった子にも敷居を低く、1人でも多くの子どもたちにそういった機会を提供できればと考えています。
砂田さん: ワークブックの流れでもあるのですけども、この中でぜひ失敗をしてほしいということがあります。やはり実社会だと失敗することに恐怖心があると思いますが、ワークブックの流れの中でも一度失敗するようなところをわざと作っていまして、うまくいかないことに対して、何度も考えては挑戦を促す仕掛けになっています。ぜひこの中で失敗するということを体験して、問題解決をやってもらいたいと思っています。
安川さん: 激しく変化する時代を生き抜くためには、自らが問いを見つけ、解決していく力が重要になります。解決策の正解は1つだけではありません。 失敗を繰り返しながらも新しい挑戦を何度も試していってほしい、SPIKE プライムで体験を通した学びは自信となり、子どもたちが未来社会を生き抜く力となるはずです。そういった体験を多くの子どもたちに提供できれば嬉しく思います。
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テクテク編集部あとがき
60年以上前に生まれた“イマジネーションを通じて何かをつくる”文化を継承すること、そして新しい何かを創るために“発見のチャンス”をこどもたちに提供すること。ホームページにはこの2つがレゴブランドの根幹であると示されています。図らずも、今回取材させていただいた3名から「挑戦し、失敗して、こどもたちは何かを学ぶ」という共通のことばを聞くことができました。アフレルが提供するプログラミング学習教材には、レゴの精神が息づいていると言えるでしょう。